いよいよ、この4月の新年度から上場企業には、財務諸表の信頼性をより高めるため、内部統制報告書の提出が義務付けられました。しかし、そのお手本である米国のサーベンス・オクスリー法(SOX法)を見ても分かるとおり、それは突然降ってわいたものではありません。

米国における内部統制は、1970年代から1980年代にかけて企業の粉飾決算や経営破綻が相次いだことを受け、当初は財務報告の適正化を目的としていましたが、1992年にトレッドウェイ委員会組織委員会(COSO:the Committee of Sponsoring Organization of the Treadway Commission)が公表した内部統制のフレームワークでは、「財務報告の信頼性」だけでなく、「業務の有効性および効率性」や「関連法規の遵守」がその目的として追加され、企業が事業を遂行する上でより広い範囲のプロセスを対象とするに至っています。つまり、健全な企業経営に向けた自浄活動の積み重ねといってもいいでしょう。

第5回 ITmedia エグゼクティブ セミナーでは、内部統制の本質は経営改革や改善活動の推進にあるとし、リスクに強く、スピード経営が可能な組織づくりを議論していきます。

開催概要

タイトル 第5回 ITmedia エグゼクティブ セミナー
『間違いだらけのJ-SOX 取り組むべきは経営改革』
日時 2008年6月27日(金) 14:30~(受付開始 14:00) 
会場 >>地図
定員 200名
参加費 無料 (ITmedia エグゼクティブ会員限定)
主催 ITmedia エグゼクティブ 
協力 エグゼクティブ・リーダーズ・フォーラム(早稲田大学IT戦略研究所)
経営情報学会 
協賛 SAPジャパン株式会社
株式会社シマンテック
株式会社大塚商会
株式会社スガタリサーチ
アプリソ・ジャパン株式会社
株式会社理経 
対象 ITmediaエグゼクティブ会員

14:30

14:35

開会挨拶

アイティメディア株式会社
 ITmedia エグゼクティブ 編集長 浅井 英二

14:35

15:30

基調講演
K-1
『「11の誤解」を正しく読み解く 内部統制の本質は? 業務改善でリスクに強い組織づくりを』


講師:
牧野総合法律事務所弁護士法人
  所長 牧野 二郎 弁護士
 
内部統制報告書トラック
(Aトラック)
リスクマネジメントトラック
(Bトラック)
15:40

16:20
A-1
「IT全般統制、コンプライアンス環境構築を支援するシマンテックソリューション ~メールコンプライアンスとポリシー遵守監査支援ツールの紹介~」


本年4月からの内部統制報告制度本番年度を迎え、上場企業が内部統制構築、プロセス化およびドキュメント化を進めていることと思われます。
そして、今後は内部統制の実際のプロセス運用、そして有効性監査の段階になり、効率化を図るためのソリューション導入・検討が必要となる場合もあります。
当セッションでは、IT全般統制に係る有効性、遵守監査だけではなく、一般的なコンプライアンス環境構築を支援する自動化・効率化を図るシマンテックのコンプライアンスソリューションをご紹介します。

講演者:
株式会社シマンテック
ソリューション&プロダクトマーケティング部 セキュリティグループ
プロダクトマーケティングマネージャ
金野 隆 氏

B-1
「投資家に安心感を与える企業統治の実現に向けて
~SAPが実現してきたこと、これから実現すること~」


内部統制対応初年度を迎え、多くの企業が文書化作業に注力をしていることと思われます。しかしながら、企業経営においては、内部統制報告書を作成するに留まらず、実効的で透明性の高い企業統治の実現が求められています。投資家保護の観点から出発した内部統制制度、企業統治の考え方の原点に立ち戻り、投資家に安心感を与える企業統治のあり方、コンプライアンスの実現、また、投資家との精度の高い収益予測、経営計画の共有といった活動に対して、SAPがこれまで貢献してきたこと、そして新しいSAPソリューションによって貢献できることを、経営の観点から紹介します。

講演者:
SAPジャパン株式会社
ソリューション本部
エンタープライズマネジメントFCM
ソリューションエンジニア
羽仁 亨 氏

16:30

17:10
A-2
「本番初年度を効率的に乗り切る為の評価手続と業務改革を先行して実現した事例のご紹介」

4月より本番評価が始まりましたが、監査法人から細かな要求を受けている企業も多いと存じます。大塚商会では既に30社以上の上場企業に対して内部統制整備運用のご支援を行って来ました。その中で特に重点を置いて来たのが監査法人との意見交換です。本セミナーでは、指摘された文書の不備を是正しながら、有効な評価手続を策定する為のノウハウと、J-SOXに先行して業務改革を実施し、成果を出した先進企業の事例をご紹介します。

講演者:
株式会社大塚商会
コンサル推進グループ部長
向川 博英 氏 
B-2
「グローバル企業における情報データセキュリティ対策 -機密情報を保護するためのエンドポイントセキュリティの重要性-」


ビジネスがグローバル化している昨今、海外関連会社やグループ会社でのデータセキュリティ対策が急務となっております。
グローバル展開する企業内プロセスでの知的財産の保護、複数のパートナー企業内での自社情報の保護を、
1つのプラットフォームで一元管理できるソリューションを、最近の導入事例(製造業界と自動車業界の2例)を通して、ご紹介いたします。

講演者:
株式会社 理経
セキュリティソリューション部長  
花野井順治 氏

17:20

18:20
パネルディスカッション
P-1
『間違いだらけの内部統制、本質は経営改革・改善活動の推進』


パネリスト:
・立命館大学大学院教授 、After J-SOX研究会 会長
 田尾啓一氏

・アビームコンサルティング株式会社
  プロセス&テクノロジー事業部 プリンシパル  
 After J-SOX研究会 運営委員
 永井孝一郎氏

・日本電気株式会社 マーケティング本部長代理、
  After J-SOX研究会 運営委員、
  (社)電子情報技術産業協会(JEITA)IT内部統制専門委員会 委員長
 川井俊弥氏

モデレータ:
・株式会社アイ・ティ・アール 内山 悟志 氏
※内容は予告なく変更する場合があります。あらかじめご了承ください。


【お問い合わせ先】
ITmedia エグゼクティブ セミナー事務局
Mail:executive_s05@onebest.co.jp
Tel:03-5510-4140

 
主催



協力



ゴールドスポンサー




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スピーカー紹介



牧野総合法律事務所
  弁護士  牧野 二郎 氏
昭和58年


弁護士登録 開業
平成2年 牧野法律事務所開設
平成8年 インターネット弁護士協議会 結成 同代表を務める(平成14年2月15日まで)
平成10年 (財)国際貿易投資研究所電子商取引研究会委員、山梨大学非常勤講師
平成11年 日弁連情報機関紙『自由と正義』編集委員
平成12年 郵政省情報流通研究会WG堀部委員会委員
  日弁連情報問題対策委員会幹事
  日本ペンクラブ会員、法と情報化社会コンソーシアム事務局長
平成13年 アジアPKIフォーラム ビジネス環境部会部会長、中央大学講師
平成14年 JESAP(日本電子署名認証利用パートナーシップ)運営委員
平成15年 事務所名を牧野総合法律事務所弁護士法人に改名、法人登録
  電子署名電子認証シンポジウムタスクフォース代表
平成16年 龍谷大学客員教授、文書の電磁的保存等に関する検討委員会委員(経済産業省)
  産業構造審議会臨時委員(経済産業省)
平成17年 国立情報学研究所特任教授
平成18年 内閣官房情報セキュリティセンター
企業・個人評価指標専門委員会委員
平成19年 NHKコンプライアンス委員就任
【著書】
『新会社法の核心(日本型内部統制問題)』、『個人情報保護はこう変わる』岩波書店など多数

【共著】
『内部統制時代の文書・情報マネージメント』NTT出版など多数

【論文】
「インターネット新時代宣言」『世界』2000年7月号・岩波書店など他多数