ITがビジネスに直結する存在となって久しい。これに伴い、開発者の役割は大きく変わり、単に求められたものを作るのではなく、事業部門や顧客企業と共にビジネスを考え、よりよいものを設計・開発・提案する「クリエーター」としてのスタンスが求められつつある。長年の間スローガンに終始してきた「ビジネスに寄与するIT」が、今、多くの企業にとって現実的なテーマとなっている。
こうしたトレンドがある一方で、運用管理者には難問が突きつけられている。そもそもビジネスまでの距離が近い開発者とは異なり、運用管理者は「システムの安定運用」が最重要ミッションであり、ビジネスまでの距離が遠い。よって「寄与」といっても何をすれば「寄与」なのか、イメージできず悩んでいる向きが多い。これに拍車を掛けているのが自動化の波だ。「定型作業を自動化して運用効率を上げ、その分のコストを攻めの領域に回す」といった論調や、開発者自身がインフラを整備・調達する動きに対し、脅威を抱く運用管理者は決して少なくないといわれている。だがいかに自動化が進展しても、「運用管理」という仕事はなくならない。ただ、「なくなる役割」と「新たな役割」ができるだけだ。
本セミナーでは、「生き残れる運用管理者」のマインドセット、スキルセットを明確化。運用管理でビジネスに寄与することで“求められ続ける”方法を、具体的に伝授する。
Guest Speakers
|
|
対象者
経営者、経営企画の方、社内情報システムの運用・方針策定をする立場の方、企業情報システム部門の企画担当者、運用管理者、 SIerなど
※一部、開始時間が変更となっております。詳細は下記プログラムをご確認ください。
プログラム
受付 12:30~13:00 |
|
---|---|
開会挨拶 13:00~13:10 |
@IT編集部 |
基調講演 13:10~14:00 |
クラウド/自動化は当たり前。その上で、どんな価値を提供できるのか。 運用管理とは「“顧客”とのリレーションシップを深めること」に他ならない 言われたことをこなすだけでは「信頼」を獲得できない。エンドユーザーに最も身近な存在として、利用者の視点で本質的な課題を考え、より良い解決策を提案できて初めて「信頼」を寄せられる。 すなわち運用管理とは、「エンドユーザーとのリレーションシップを深めること」に他ならない。標準化、自動化、クラウド活用など“社外のライバルを上回る顧客満足度”を獲得するための一手段に過ぎない――富士フイルムホールディングス 柴田氏はこのように語る。 「どこを見て仕事をしているのか」「誰のために、何をなすべきなのか」――クラウド、AI、自動化時代、ともすれば存在意義すら危ぶまれている「運用管理という仕事」の本当の価値と役割を、グループ・グローバルでエンドユーザーとの信頼関係を深め続けている経験・知見を基に、いま具体的に解き明かす。 柴田 英樹 氏 富士フイルム ホールディングス株式会社 経営企画部 IT企画グループ グループ長 兼 富士フイルム株式会社 経営企画本部 ICT戦略推進室 マネージャー |
セッション1 14:00~14:40 |
AIによる「レコメンド」で経験に頼らない自律型システム運用を実現 システム運用の現場においても人工知能の活用が検討されています。キーワードは機械学習による「レコメンド」。経験に頼った属人的運用から脱却し、障害の予兆把握や未知の障害に対する対応指示、過去のナレッジの積極活用、チャットボットや学習型フィルタリングによる対応迅速化などの取り組みをご紹介します。 寺井 忠仁 氏 株式会社野村総合研究所 クラウド運用ソリューション事業部 上級 |
休憩 14:40~14:50 |
|
セッション2 14:50~15:30 |
運用管理チームの価値を高める! グローバル石油企業におけるツール導入の成功事例 ビジネスの現場との接点であるヘルプデスクは、戦略的なIT投資とシステム運用の安定稼働を考えるうえで無視できない存在です。 本セッションではグローバル石油企業における、アジアパシフィック地域向けヘルプデスクツールの導入事例とその成功をご紹介しつつ、ビジネス貢献のための「ツール選定の方法」、「ツール導入時の注意事項」、「ツール導入後の効果」もあわせてご説明します。 二木 光一 氏 株式会社フェス 第2事業部 統括グループ チームリーダ 【提供:ゾーホージャパン ManageEngine】 |
セッション3 15:30~16:10 |
トラブルが起こる前に事前対処!HPEが提供するIoTとAIを組み合わせた予測検知サービス。その内容と驚きの実績とは! インフラのパフォーマンスや提供スピード向上など管理者に求められる要求は年々高まってきています。しかし一番工数がかかり、なおかつビジネスインパクトが大きな問題こそが「システム障害」です。 本セッションではIoTとAIを組合せた予測分析サービスについて解説し、どんな効果があったか実績をベースにご紹介します。またインフラのパフォーマンスや提供スピード向上の為の製品についても合わせてご紹介します。 高野 勝 氏 日本ヒューレット・パッカード株式会社 ハイブリッドIT事業統括 データプラットフォーム統括本部 エバンジェリスト |
コーヒーブレイク 16:10~16:20 |
|
特別講演 16:20~17:10 |
メルカリSREの流儀 運用を変えるのは怖い、でもそれをやめたら自分のキャリアも終わりかな 4年で7500万ダウンロードを超えるまでに成長したメルカリ。“ディスラプター”と称される同社サービスのインフラを支えるのはSRE(SiteReliability Engineering)チーム。徹底的に顧客視点を貫き、インフラ構築やアプリケーション性能の確保など運用自動化を突き詰め、UX向上の一翼を担う。 そんなSREチームのメンバー 佐々木氏のキャリアは、SIerから始まった。人海戦術は持続しないと実感し、自動化の道へ。SREとて、安定している運用を変えるのは怖い。しかし、「変えるのをやめたら自分のキャリアも終わりかな」という言葉の裏に、エンジニア魂を見た。 本講演では、SREの働きや自動化をどのような仕組みで実現しているのか明かすとともに、一運用エンジニアとして、顧客、サービス、そして自らの成長とどう向き合っているかお話しいただく。 佐々木 健一 氏 株式会社メルカリ SRE(Site Reliability Engineer) |
※登壇者、タイムテーブル、セッション内容が変更になる場合がございます。予めご了承ください。