近年では、シミュレーションソフトウェアおよびコンピュータの発達により、プロセス産業特有の非常に複雑な物理現象のシミュレーションが可能となりました。これにより、混ぜる、分ける、反応といった目に見えないプロセスを可視化し、課題解決、業務効率改善、生産性向上といった、イノベーションが可能となりました。
そこで、このたびシーメンスPLMソフトウェアでは、プロセス産業で設計・開発・研究に従事されるエンジニアの皆様を対象に、弊社製品をお使いのユーザー様からのSimcenterポートフォリオなどの適用事例紹介、弊社からは業界トレンドやシミュレーション以外にも製造管理や製造オペレーション管理をご紹介させていただくセミナーを開催する運びとなりました。ぜひ、この機会にご参加くださいますようお願いいたします。

Guest Speakers

埼玉大学 理工学研究科
人間支援・生産科学部門
平原 裕行 教授

シーメンスPLMソフトウェア 数値流体力学および粒子力学 エネルギー&プロセス
ディレクター
Ravindra Aglave 氏

対象者

プロセス産業に携わる、製品設計、開発、製造部門の皆様など

※上記産業の設計、開発、製造部門以外にお勤めの方、個人の方のお申込みはお断りすることがございます。
※お申込み多数の場合、対象の方を優先させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

プログラム

受付9:30~10:00
ご挨拶10:00~10:10

シーメンスPLMソフトウェア
Simcenter Customer Support
ディレクター
山西 伸宏 氏

基調講演10:10~10:50
バブルから放射される音のシミュレーション

水中でバブルが分離、変形するときに音が放射される現象について実験を行い、これを数値シミュレーションによって再現した。実験ではMinnaertの解析との比較を行い、振動を計測した結果について報告するとともに、数値シミュレーションでVOF法に依って音の発生が予測可能であることを示す。数値シミュレーションで、何が音を発生させるのか、音の励起のメカニズムの本質は何なのかについて考察した結果について解説したい。

埼玉大学
理工学研究科
人間支援・生産科学部門
平原 裕行 教授

セッション10:50~11:20
「パフォーマンスデジタルツイン」:卓越した操作性のための先進工学シミュレーション

デジタル化におけるシーメンスのビジョンは、製品デジタルツイン、生産デジタルツイン、性能デジタルツインの3つのデジタルツインによって定義されています。 本講演では、化学をはじめとするプロセス産業における装置や工程の性能を評価するために、数値流体力学および粒子力学などの高度なシミュレーションがどのように使用されるかを紹介します。これらの事例はビジネス上の価値だけでなく、業界 でのシミュレーションベースのパフォーマンス・エクセレンス・イニシアチブの必要性も実証します。総体的デジタルツインは1D、3Dを使用し、シミュレーションプロセスを統合された工学的手法で処理します。 これらのデジタルツインが総体的デジタルツインのビジョンにどのように適合するかをご紹介します。

シーメンスPLMソフトウェア
数値流体力学および粒子力学
エネルギー&プロセス
ディレクター
Ravindra Aglave 氏

休憩11:20~11:30
セッション11:30~12:00
プロセス業界のデジタルエンタープライズソリューション

飲料、食品、化粧品、消費財、化学などの業界は、プロセス技術と組立製造技術が混合しています。そして、インダストリ4.0の流れでアナログからデジタライズ情報管理への移行とバーチャルと現実の混合世界でのものづくりのシミュレーションと情報連携が必要になってきています。本セッションでは、上流の配合、実験、規制、サプライヤー管理の仕組みのSIMATICR&D Suiteと製造実行システムのSIMATICIT UA Process Industryソリューションをご紹介します。

シーメンスPLMソフトウェア
インダストリ営業本部
ビジネス開発 ディレクター
山本 広則 氏

事例講演12:00~12:30
二軸混練押出機内の熱挙動解析

これまであまり実施されていない二軸混練押出機内の熱挙動解析について実験と解析を実施した。押出すものをプラスチックとした場合、プラスチックスは主に熱可塑性であるため、正確に解こうとしても、熱による相変化があり難しい。そのためまずは、熱解析で温度を求める実験と計算を実行したので、報告を行う。

新日鐵住金株式会社
術開発本部 プロセス研究所
プロセス技術部 主査
山本 哲也 氏

昼食12:30~13:45
事例講演13:45~14:15
気液分離器に関する技術課題と解析検討事例の紹介

オイル&ガスプラントの気液分離器では、近年、分離性能が不十分なことによる実運転時の問題、例えば下流への液滴同伴による下流機器の破損などが懸念されている。従来、気液分離器は経験的に設計されることが多いが、気液分離性能には、入口流体性状や流量条件、分離器内の液レベルとガススペースならびにフローパターンや液面からの再飛散、各種インターナルの性能など、多くの要因が関与し、これらを定量的に評価し設計に反映するには、従来の経験的知見に加え、流体解析技術が必要となる。本稿では、気液分離器の技術課題ならびに解析検討事例を紹介する。

千代田化工建設株式会社
高度プロセス解析部
リードエンジニア
入倉 基樹 氏

事例講演14:15~14:45
気候変動による大気温度上昇を考慮できるVOC発生量のCFD予測技術VOCSIM®

昨今の世界的な環境規制強化の流れの中で、貯蔵設備から発生するVOC(Volatile Organic Compounds; 揮発性有機化合物)も規制対象になっている。本講演では、CFDソフトウェアSimcenter STAR-CCM+およびスーパーコンピュータFOCUSを用いて貯蔵設備の蒸発/凝縮を解くことによって、VOC発生量を予測する技術である。VOCSIM®は各地域における大気温度と日射量変動等の気候条件を考慮するVOCガス排出量を推測できる。なお、この技術により将来の大気温度上昇によるVOC排出量増加分を考慮するVOC回収設備の設計を可能としている。VOCSIM®は気候変動適応情報プラットフォームの事業者適応ビジネス事例と経団連SDGs事例集に登録された。

日揮株式会社
プロセステクノロジー本部 ENテクノロジーセンター
シニアエンジニア
胡 希東 氏

セッション14:45~15:15
見ればわかる解析事例アニメーションの大公開

Simcenter STAR-CCM+の様々な機能を駆使した計算事例やポスト処理事例について、ダイジェスト版でご紹介します。ご覧いただく事例の動画アニメーション全てについて、どのような計算設定で実施したのか、メッシュ数、計算時間など、皆様の解析のヒントになる情報を数多くご紹介予定ですので、ぜひご参加をお待ちしております。

シーメンスPLMソフトウェア
Simcenter Customer Support
シニアアプリケーションエンジニア
掛川 千賀 氏

休憩15:15~15:45
事例講演15:45~16:15
Simcenter STAR-CCM+による流動層造粒機内の粉体挙動解析

数値解析ソフト“Simcenter STAR-CCM+”を用いての、粉体食品の製造機である流動層造粒機内における解析事例を紹介する。主に、造粒機内の気流から、DEM粒子が受ける抗力の相互連成解析方法について述べる。その他、一般的な設定項目、理論、解析所要時間、結果の評価/活用方法について述べ、流動層装置の運転パラメータや、機体構造について考察する。

株式会社明治
生産技術研究部 研究員
長田 尭 氏

事例講演16:15~16:45
生産現場で日々繰り返されるいつもの工程を解析することの難しさ

弊社では、肌色を整えるファンデーションを毎日1万個以上生産している。その生産プロセスにはプレス工程があり、様々な粉末およびオイルの混合物をプレスすることで固形のファンデーションとしている。プレス時間は1秒程度であり、もちろん設備はステンレス製のため、内部における粉末の挙動を見ることはできない。そこで、プレス工程における現象の解析にトライしたところ、予想外に困難の連続であった。本日は、その解析に至るまでのアイデアや苦労話を共有する。

株式会社資生堂
生産部
田中 彩 氏

事例講演16:45~17:15
素材プロセスシミュレーションにおけるクラウドコンピューティングの活用

高品質・高付加価値な素材製造の実現には高度なプロセスシミュ レーションが不可欠であるが、解析精度の向上や最適設計検討に は高負荷な数値計算が伴う。クラウドコンピューティングを活用する ことでこうした検討のソリューションタイム短縮が可能であり、設計探査のPDCAサイクルを加速させることができる。本セッションではプロセスシミュレーションにおけるクラウドコンピューティングの活用事例を紹介する。

AGC株式会社
先端技術研究所 共通基盤技術グループ
マネージャー
橋本 篤人 氏

懇親会17:30~        

3F レストラン「サムシング デリシャス」

※ 登壇者、タイムテーブルが変更になる場合がございます。予めご了承ください。
※ 申込多数の場合、対象の方を優先させていただく場合がございます。予めご了承ください。