企業はさまざまな情報漏えい対策を行ってきたが、現在では個人情報だけでなく、見積もりや売り上げ情報など、いわゆる“企業の重要データ”の漏えいも大きなリスクとして注目されている。一方で、現場ではセキュリティ対策製品導入による作業効率の低下や煩雑さが問題となり、抜け道を探してセキュリティの煩雑さを回避する者も現れている。
では、このような現場担当者にセキュリティを浸透させてリスクを低減し、なおかつ効率も落とさず適切に運用するためにはどうすればよいのか?
本セミナーでは、現場のビジネスで非常に重要なExcelやメールなどのドキュメントを「いかに効率を落とさず、セキュリティを担保するか?」という命題を設定。その命題を解決するための取り組み方から、ドキュメント管理ツール、暗号化ツールの活用方法を、情報活用の現場における作業効率とセキュリティリスクの狭間で悩む担当者や、製品選定で悩んでいる経営者に向けて紹介する。
プログラム |
13:00~ |
受付 |
13:30 ~ 14:15 |
基調講演 |
『内部統制の実態に学ぶ「画一的なセキュリティ対策からの脱却」』
2009年3月期以降に始まった上場企業における内部統制報告制度では、その準備段階から、内部統制の構築、整備および運用の手法などについてさまざまな議論が呼び起こされました。中でも特徴的であったのは、内部統制本来の主旨を忘れて、画一的ないしは機械的な文書化作業に忙殺され、業務の有効かつ効率的な運営に資することがないといった不平、不満が見られたことです。内部統制基準にも明示のとおり、「企業等を取り巻く環境や事業の特性、規模等に応じて、内部統制を整備、運用すること」が求められており、各企業には自主的ないしは主体的な対応こそが不可欠といえでしょう。そこで、企業のセキュリティ対策について、健全な内部統制対応から学ぶべき教訓について考えることとします。
講演者: 青山学院大学大学院 会計プロフェッション研究科 教授 八田 進二 氏
1973年、慶應義塾大学経済学部卒業、76年、早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了、82年、慶應義塾大学大学院商学研究科博士課程修了。駿河台大学教授、青山学院大学教授を経て2005年より現職。 会計大学院協会理事長、金融庁企業会計審議会委員(内部統制部会部会長)、独立行政法人経済産業研究所監事、エーザイ株式会社取締役(監査委員長)、株式会社日本政策投資銀行社外監査役ほか兼務。
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14:15 ~ 14:55 |
セッション1 |
『企業における重要情報活用の現実解 ~エンタープライズDRM活用と市場展望』
企業における情報活用の阻害要因となっている現状のセキュリティ対策を見つめ直し、業務に則したセキュリティレベル適用、コスト最適化、エンタープライズDRM活用での生産性向上について、導入しやすく安価なDRMツール「EUCSecure(イーユーシーセキュア)」を例に、エンタープライズDRM市場展望を踏まえてご説明します。
講演者: 株式会社インテリジェント ウェイブ 事業推進担当 部長 山形 浩一 氏
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14:55 ~ 15:00 |
休憩 |
15:00 ~ 15:40 |
セッション2 |
『Adobe PDFで実現する手軽で高度なドキュメントセキュリティ』
今やPDFは、企業や官公庁で標準的なファイルフォーマットとして使われています。PDFは、様々な業務用途に利用できます。ドキュメントセキュリティもその一つです。そのPDFのメリットを十分に活用するソリューションとして、Adobe AcrobatならびにAdobe LiveCycleサーバー製品が存在します。本セミナーでは、これらソリューションを使い、Adobe PDFで実現できるドキュメントセキュリティ運用の基礎についてご説明します。
講演者: アドビ システムズ 株式会社 マーケティング本部 フィールドマーケティングマネージャー 小圷 義之 氏
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15:40 ~ 15:55 |
休憩 |
15:55 ~ 16:35 |
セッション3 |
『ドキュメントセキュリティにおける新たな課題と解決策』
現在、ドキュメントセキュリティは新たな課題を抱えています。例えば、社外に提供して手元から離れてしまったドキュメントが、提供先で適切に管理されているか、不正利用されていないか、など、その扱いの把握とコントロールは困難です。新たな課題の解決と、それらを効率的に運用できる「活文」について、事例を交えてご紹介します。
講演者: 日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社 活文設計部 田村 知子 氏
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16:35 ~ 16:40 |
休憩 |
16:40 ~ 17:25 |
特別講演 |
『雲の中のセキュリティ』
コスト削減と利便性を実現する方法の1つとして、クラウドコンピューティングが脚光を浴びています。その一方で“クラウドコンピューティングに関するセキュリティ問題”も、課題として急浮上しています。本講演では、クラウドにかかわるセキュリティ問題を整理し、その対応策を詳細に説明するほか、「プライベートクラウド」「第三者認証の必要性」「データマスキング」といったクラウド分野の最新動向についても解説します。
講演者: S&Jコンサルティング株式会社 代表取締役 チーフコンサルタント 三輪 信雄 氏
1995年より日本で情報セキュリティビジネスの先駆けとして事業を開始し、技術者コミュニティを組織し業界をリード。また、日本のMicrosoft製品に初めてセキュリティパッチを発行させた脆弱性発見者としても知られている。
現在、総務省情報化統括責任者(CIO)補佐官、独立行政法人 情報処理推進機構 情報セキュリティ関連事業審議委員会委員、綜合警備保障株式会社 参与、非公開政府系委員、上場企業情報セキュリティ委員会委員
@IT CORE Security&Trust にて好評連載中
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