急成長している企業に共通しているのは、組織としての意思決定の「速さ」である。熾烈な企業間競争を勝ち抜くためには、アイデアに形を与え、事業を計画し、商品を開発して、提案する――その全てにおいてスピードが求められる。

しかし、多くの日本企業は「意思決定が遅い」といわれる。その原因はどこにあるのだろうか。理由はさまざまだが、多くの企業に共通する傾向として、意思決定の根拠となるべき「データの扱い方が古い」ことが挙げられる。成長を続けるトップ企業がデータドリブン経営に舵を切り、意思決定のスピードを最大化させているのとは対照的だ。

例えば、事業計画における意思決定は、予算編成や売上管理、市場分析、業績予測などさまざまな情報を複合的に参照して行われる。当然、扱うデータや数字は膨大であり、社内の複数の業務にまたがって存在する。しかし、こうしたデータが部署や担当者ごとに異なる形で扱われていたら、意思決定に生かすはずの高度な分析は望めない。Excelを使った属人的な業務、非効率的なデータ管理、IT部門しか使えないBIツール、フォーマットがばらばらのレポート。経営会議におけるリアルタイム性を欠いたつじつま合わせの数字報告・・・こうした数字と情報を取り扱うプロセスを改善しないかぎり、“古い企業”は時代の変化に取り残され、淘汰されていくだろう。

これからの競争を勝ち抜くために、意思決定のプロセスをいかにデジタルシフトさせ、判断のスピードを速めていくか、そのためには何から始めていけばよいのか――。本勉強会では「当社は意思決定が遅い」と強い危機感を持っている経営企画部門、財務部門、事業部門のリーダーたちのために、企業事例やデモを交え議論していく。

登壇者紹介

公認会計士
カルビー株式会社 監査役
日本CFO協会主任研究委員
日本公認会計士協会組織内会計士協議会委員
石田 正 氏 1972年から25年間、アーンストアンドヤング東京事務所及び朝日監査法人(現有限責任あずさ監査法人)にて日本及び米国基準の会計監査、財務アドバイザリー業務に従事、代表社員。監査法人在籍中に通算10年間、シンガポール及びロンドン事務所に駐在。1996年以降、日本マクドナルド代表取締役副社長(CFO)、セガサミーホールディングス専務取締役(CFO)を歴任。2011年から2019年6月までカルビー株式会社 常勤監査役(2019年7月より監査役)
「包括利益経営」(日経PB社)、「IFRS財務諸表の読み方」(中央経済社)「経理・財務実務マニュアル」(税務経理協会)執筆ならびに編著、「日経BP国際会計基準フォーラム」講師、「日本公認会計士協会シンポジウム、パネラーなど、セミナー・講演多数。

BOARD Japan株式会社 取締役社長 篠原 史信 氏 EPM/BIエバンジェリスト。1990年代より製造、流通サービス業界を中心に市場トレンドや顧客ニーズの変遷を捉えつつ情報基盤システムを提案。近年、IBPの市場形成に力を注いでいる。SAP時代にBI関連の書籍を2冊執筆。

BOARD Japan株式会社 ビジネスディベロップメントマネージャー 岡城 俊介 氏 ERPベンダーで20年以上の経験を有し、流通業界を中心としつつサービス領域、特にマスコミ・メディア業界向けの業務オペレーション改革、システム再構築案件を主導。近年はCPM・EPMによるデジタル経営管理改革をリード。

対象者

予算業務に関わる担当者、経営管理部門、財務部門、事業責任者 など
※ 協賛企業の競合企業にお勤めの方、個人の方のお申込みは、お断りすることがございます。
※ お申込み多数の場合、対象の方を優先させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。

プログラム

18:00~18:05
開会挨拶
開会挨拶

ITmedia ビジネスオンライン 第二編集部
後藤 治

18:05~18:35
キーセッション
「わが社の意思決定は遅い」を変えるための提起

企業の意識決定のプロセスにおいては、経営者のビジョンを数字で支えるCFO、予算策定を行う経営企画部門、実際の数字を扱う経理財務部門、そしてフロントに立ち業績に関わる事業部門と、各組織一体となった関わりが必要になります。これら部門間の意思統一、共通のデータに基づく予算管理、業績予測において、ITによるデジタル化はもちろん重要ですが、そもそもの大前提として、日本企業が陥っている現状の課題、経営に貢献するための組織の在り方、各部門が担うべき役割などについて、日本マクドナルドやセガサミーホールディングスでCFOを歴任してきた、現カルビー常勤監査役・石田氏にお話を頂きます。

公認会計士
カルビー株式会社 監査役
日本CFO協会主任研究委員
日本公認会計士協会組織内会計士協議会委員
石田 正 氏

18:35~19:35
トークセッション
強い企業は意思決定の速さが違う!
~生き残るためのカギは「意思決定プロセス」のデジタルシフト~

キーセッションにおける、現状の日本企業が抱えている問題の提起を受け、意思決定のプロセスはどのように変えていけばよいのか。組織のあり方、個々の部門の役割、部門間のデータ基盤の統一、データの取り扱いなど、経営企画部門、経理財務部門、事業部門が取り組むべきこと、課題の解決手段について、来場者たちと議論していきます。

公認会計士
カルビー株式会社 監査役
日本CFO協会主任研究委員
日本公認会計士協会組織内会計士協議会委員
石田 正 氏

BOARD Japan株式会社
取締役社長
篠原 史信 氏

BOARD Japan株式会社
ビジネスディベロップメントマネージャー
岡城 俊介 氏

19:35~19:40 ~休憩~
19:40~20:20
交流会
交流会

登壇者と参加者の皆さまの交流の場を設けておりますので、是非ご参加ください。

※ 登壇者、タイムテーブルが変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。