今春、お隣の韓国では銀行や放送局が大規模サイバーテロの標的となりました。また、ほぼ同じ時期、日本国内の約300のWebサイトが改ざんされ、不正なサーバに誘導されているという事実も明るみに出ました。次々と巧妙な手口が登場する中、もはやこれまでの対処療法的なセキュリティ対策は通用しません。その一方で、ソーシャルやモバイルといったトレンドが大きなうねりとなり、これらの新しいテクノロジーの活用を抜きにした競争優位の確保は難しくなっています。

 われわれがここから学びつつあることは、経済的な損失も大きく、また信用やブランドの失墜という二次的な被害拡大の恐れがある情報セキュリティの脅威がかつてないほど高まっており、企業はリスクマネジメント上の最重要課題として捉え、これまでの対処療法的なセキュリティ対策を抜本的に見直すべきだということです。

 第27回 ITmedia エグゼクティブセミナーでは、サイバーテロや情報漏洩はどの企業にも起こり得ることを前提としたプロセスづくりや体制づくりをはじめとする、新たなアプローチについて議論していきます。

講師プロフィール

基調講演
株式会社ラック
取締役 CTO サイバー救急センター 調査員
西本 逸郎 氏
1986年 (旧)株式会社ラック入社。2007年 当社 執行役員。2013年 当社 取締役 CTO。プログラマとして数多くの情報通信技術システムの開発や企画を担当。2000年より、情報通信技術のさらなる利活用を支えるため、サイバーセキュリティ分野にて新たな脅威への研究や対策に邁進。サイバーセキュリティ対策の観点で、官庁、大学、その他公益法人、企業、各種イベントやセミナーなどでの講演や新聞・雑誌などへの寄稿、テレビやラジオなどでコメントなど多数実施。

【社外活動実績】
一般社団法人 日本スマートフォンセキュリティ協会 理事、事務局長、特定非営利活動法人 日本ネットワークセキュリティ協会 理事、データベースセキュリティコンソーシアム 理事、事務局長、セキュリティキャンプ実施協議会 事務局長、内閣官房 情報セキュリティ政策会議普及啓発・人材育成専門委員会 委員、総務省 スマートフォン・クラウドセキュリティ研究会 委員、経済産業省 サイバーセキュリティと経済 研究会 委員、警察庁 総合セキュリティ対策会議 委員、産業技術大学院大学 運営諮問 委員、2009年度情報化月間 総務省 国際戦略局長表彰、2013年情報セキュリティ文化賞

【書籍】
『国・企業・メディアが決して語らない サイバー戦争の真実』 中経出版
特別講演
ネットエージェント株式会社
代表取締役社長
杉浦 隆幸 氏
2000年に『ネットワークセキュリティ』を専門に行う企業としてネットエージェント株式会社を設立。政府、企業向け情報セキュリティの専門家。特に情報漏えいの対策・対応に強い。また近年では、Androidアプリ「the Movie」など、不正に個人情報を窃取するアプリをいち早く発見し、その危険性や対策方法を世間に広めるといった活動を実施している。

開催概要

タイトル 第27回 ITmedia エグゼクティブセミナー
もはや対処療法では守り切れない! サイバーテロ時代の情報セキュリティ
日時 2013年9月11日(水) 13:30~17:30(受付 13:00~)
会場 青山ダイヤモンドホール サファイアルーム
東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」B5出口より直結
定員 100名
対象 経営層/CEO/CIO/事業部門長/経営企画部長/情報システム部門長など
※申込多数の場合、対象の方を優先させていただく場合がございます。あらかじめご了承ください。
参加費 無料
主催 アイティメディア株式会社 ITmedia エグゼクティブ編集部
協賛 日本ヒューレット・パッカード株式会社
日本ベリサイン株式会社
フォーティネットジャパン株式会社
協力 エグゼクティブ・リーダーズ・フォーラム(早稲田大学IT戦略研究所)
経営情報学会

※講演内容、登壇者が変更になる場合がございます。予めご了承ください。

プログラム

13:00~ 受付
13:30

13:40
開会挨拶
13:40

14:30

基調講演

『なぜわが社が?IT経営時代のサイバーセキュリティ対策』

サイバー攻撃の被害が数多く報道されている。しかし、情報セキュリティサービス企業であるラックのサイバー救急部隊が救済している企業は、大企業や官公庁だけではなく、中小企業にまで被害が上るという。被害企業の経営者が口をそろえていう言葉が「なぜわが社が?」 いまや、一般企業からコンビニなど流通に至るまで、情報システムなしでは経済や経営は行われない。本講演では、そんな時代のサイバーセキュリティ対策をひも解く。

講演:
 株式会社ラック
 取締役 CTO サイバー救急センター 調査員
 西本 逸郎 氏
14:30

15:10

セッション1

『最近のセキュリティ事故から見る 取るべきセキュリティ対策とは』

昨今急速にサイバー攻撃の被害が取り上げられています。今までは、ITの問題とされてきたが、最近の事故の被害は経営に直結する恐れがあります。この影響度合いを考えると、セキュリティ対策は、緊急の課題として経営課題の一つとして取り上げられています。本講演では、最近のセキュリティ事故から何を学び、取るべきセキュリティ対策についてご紹介します。

講演:
 日本ヒューレット・パッカード株式会社
 HPエンタープライズ・セキュリティ・プロダクツ統括本部
 セキュリティセールススペシャリスト
 藤田 平 氏
15:10

15:50

セッション2

『ウェブサイトの不正アクセス対策は万全ですか?』

2012年から2013年にかけて、ガンブラー被害を上回るスピードで被害件数が上昇しています。多くのケースが報告されているパスワードアタックと呼ばれる手法をはじめとして、多くの攻撃手法が存在します。皆さまのウェブサイトへの不正アクセス対策は万全ですか?当講演では、オンラインサービスを狙った攻撃手法やリスク解説、対策例をご紹介いたします。

講演:
 日本ベリサイン株式会社
 SSL製品本部 SSLプロダクトマーケティング部 上席部長
 安達 徹也 氏
15:50

16:00
コーヒーブレイク
16:00

16:40

セッション3

『最新の脅威に備える高速ネットワークセキュリティ』

ネットワークが高速化するなか、膨大なデータ中に潜んだ脅威は、虎視眈々と社内への侵入を狙っています。これからのゲートウェイは、包括的なセキュリティ機能を装備している事はもちろん、高速に脅威を排除できることが重要です。今日の企業が抱えるネットワークの悩みとその解決方法を、現場の声を交えてご紹介いたします。

講演:
 フォーティネットジャパン株式会社
 市場開発本部 本部長
 西澤 伸樹 氏
16:40

17:30

特別講演

『最新サイバー攻撃生実演!攻撃から学ぶ対応策』

話題の標的型攻撃と多発するWeb改ざんの手法を生実演。攻撃側から見た破るためのセキュリティを体感出来ます。セキュリティ対策は実際の攻撃方法に触れてこそ、危機感をもって実施できます。攻撃手法は実験できる環境が少なく、手法も攻撃に長けている人でないと難しいため見られる機会が多くありません。実際の攻撃を知ってこそ守ることができます。

講演:
 ネットエージェント株式会社
 代表取締役社長
 杉浦 隆幸 氏

※講演内容、登壇者が変更になる場合がございます。予めご了承ください。

■お問い合わせ先:アイティメディア株式会社 イベント運営事務局
E-Mail: event_support@sml.itmedia.co.jp    TEL: 03-6824-9376