コンピュータビジョンを活用した技術は、身近な存在になってきています。車載やセキュリティなどの高い信頼性を要求される分野から、ゲームやテレビ、スマートフォンのようなコンスーマ製品まで、「画像認識」「画像検知」といったCV技術をサポートしてきております。
ただし、コンピュータビジョンの技術の進化は止まりません。今後、画素数がフルHDの4倍以上の4Kが一般映像として普及し、有線・無線ネットワークの高速化並びに半導体のプロセス技術の進化と合わせて、コンピュータビジョンを活用した技術は、さらに高度化且つ応用分野が広がり、恐らく2016年から2020年の製品をターゲットに、様々な新しいコンピュータビジョンを活用した製品がリリースされていくことが予想されております。
本セミナーでは、コンピュータビジョンに対応する車載や医療機器、セキュリティシステム、デジタル家電(ウエラブルコンピュータ等)といったシステムや、そうした機器に向けたLSIの開発に携わるエンジニアを対象に、コンピュータビジョンのアルゴリズムや画像処理技術について実践的な情報を提供します。
基調講演1 講師プロフィール | |
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東京工業大学 放射線総合センター 准教授 実吉 敬二 氏 |
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81年東京工業大学理工学研究科応用物理学博士課程修了。 同年より総合理工学研究科教務職員をつとめ、88年(株)スバル研究所に移り研究主査。98年同研究所を退職後、大学に戻り放射線総合センター准教授。 【EETimes Japan 記事紹介】 自動運転車はステレオカメラだけで実現できる――「アイサイト」開発者に聞く |
基調講演2 講師プロフィール | |
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東京大学大学院 情報理工学系研究科 創造情報学専攻 教授 石川 正俊 氏 |
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1979年に東京大学大学院工学系研究科計数工学専門課程の修士を修了後、通商産業省工業技術院製品科学研究所を経て、1989年東京大学工学部計数工学科助教授に就任。その後、同大学情報理工学系研究科システム情報学専攻教授を経て、現在、同研究科創造情報学専攻教授。この間、2002年より2006年まで、東京大学総長特任補佐、副学長、理事・副学長を歴任。センサフュージョン、超並列・超高速ビジョン、超高速ロボット、ビジュアルフィードバック、ダイナミックイメージコントロール、メタパーセプション等の研究に従事。 2011年紫綬褒章受章。 |
特別講演1 講師プロフィール | |
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ソニー株式会社 デバイスソリューション事業本部 イメージセンサ事業部 本橋 裕一 氏 |
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2008年東北大学工学研究科修士課程修了。ソニー株式会社入社。入社以来監視カメラ等産業用CMOSイメージセンサの開発に従事。 2013年より車載用CMOSイメージセンサの開発プロジェクトリーダーとして開発を行っている。 |
特別講演2 講師プロフィール | |
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三菱電機株式会社 名古屋製作所 ロボット製造部 知能化開発推進担当課長 奥田 晴久 氏 |
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1993年、京都大学大学院工学研究科修士課程修了、 三菱電機(株)入社。 先端技術総合研究所を経て、現在、 名古屋製作所 ロボット製造部所属。 主に産業用ロボット向け画像認識・3次元計測・メカトロニクス技術の研究開発業務に従事。現在は知能化技術開発を統括し、3次元ビジョンセンサ等の製品化を推進。 2012年ロボット大賞・日本機械工業連合会会長賞、2014年R&D100賞を受賞。博士(情報科学)。 |
セッション1 講師プロフィール | |
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株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル 取締役コア技術開発部長 大渕 栄作 氏 |
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大手半導体ベンダにて、携帯電話向けのアプリケーションプロセッサ・画像処理技術開発に従事。 2005年株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル入社。グラフィクスハードウェア開発に参画し、PICA、SMAPH IPコアシリーズを開発。 |
セッション2 講師プロフィール | |
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株式会社モルフォ シニアリサーチャー 大熊 顕至 氏 |
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2012年カナダ国立ブリティッシュコロンビア大学にてコンピュータサイエンス博士号取得。同年6月より、株式会社モルフォにてシニアリサーチャーとして入社、今日に至る。 専門分野は、コンピュータビジョンによる物体追跡・認識であり、2004年にチェコ、プラハで開催されたコンピュータビジョン国際学会(ECCV)にて、Best cognitive paper賞を受賞。現在は、アルゴリズム・技術開発中心メンバーとして、モバイル上での画像認識技術の開発に従事している。 |
セッション3 講師プロフィール | |
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CogniVue VP Business Development Tom Wilson 氏 |
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Tom Wilson is Vice President of Business Development at CogniVue Corporation, with more than 20 years of experience in various applications such as consumer, automotive, and telecommunications. He has held leadership roles in engineering, sales and product management, and has a Bachelor’s of Science and PhD in Science from Carleton University, Ottawa, Canada. |
セッション4 講師プロフィール | |
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株式会社クロスコンパス CTO 佐藤 聡 氏 |
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大手電子楽器メーカーで基盤検査装置研究に従事。その後、1990年代半ばにソフトウエア開発のベンチャー企業を創業。企業向けのWeb開発やネットワーク技術支援から、コンスーマー向けのオンラインゲームなど幅広いジャンルのソフトウエアを開発。2011年より、クロスコンパス社にて独自のパターン認識・予測技術を活用したシステム開発を行っている。 |
開催概要 |
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タイトル | DMP ComputerVisionセミナー2014 |
日時 | 2014年8月29日(金) 10:00~17:00 |
会場 | 中野コングレススクエア JR 中央・総武線 「中野」駅より 徒歩5分 東京メトロ 東西線 「中野」駅より徒歩5分 |
定員 | 120名 |
対象 | ComputerVisionに興味のある技術者(ハードウエア・ソフトウエア) *特に車載、医療、セキュリティ、次世代デジタル機器(ウェアラブルコンピュータ等)の 開発に携われている技術者を対象とさせていただきます。競合企業にお勤めの方、および 上記対象外の方のお申し込みはお断りすることがございます。予めご了承ください。 |
参加費 | 無料 |
主催 | 株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル |
協力 | MONOist、 EE Times Japan |
※講演内容、登壇者などプログラム内容が変更になる場合がございます。予めご了承ください。
プログラム | |
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9:30~ | 受付 |
10:00 ~ 10:15 |
開催挨拶 |
ComputerVision市場へ向けたDMPのビジョンと取組み 挨拶: 株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル 代表取締役社長 山本 達夫 氏 |
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10:15 ~ 10:55 |
基調講演 1 |
衝突しない自動車のためのステレオカメラ 衝突しない自動車は、事故の低減に加え運転者にとっても安心して運転できることから急速に普及している。その実現のキーテクノロジーが周囲の立体物や白線などを認識する技術である。ステレオカメラはこれらの認識に最適なセンサーである。本講演ではステレオカメラの原理に始まり、車載用として開発してきた歴史や現状、実用化するためのポイントとなる様々な技術、そして今後の方向について、ビデオや実演も含めて、できるだけ平易に解説する。ステレオカメラに対する認識を新たにしていただければ幸いである。 講演: 東京工業大学 放射線総合センター 准教授 実吉 敬二 氏 |
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10:55 ~ 11:35 |
セッション 1 |
コンピュータビジョン技術における業界標準化動向とDMPのソリューション 現在Khronos groupを中心にOpenCV, OpenVX, OpenCL, OpenGL Compute Shader, Camera APIなどコンピュータビジョン関連処理を実現するための業界標準化が進んでいます。これら標準化APIの概要や動向を説明いたします。また、あわせてDMPでの取り組みについてお話します。 講演: 株式会社ディジタルメディアプロフェッショナル 取締役コア技術開発部長 大渕 栄作 氏 |
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11:35 ~ 12:15 |
特別講演 1 |
ソニーのイメージセンサ技術 CMOSイメージセンサの応用範囲は従来のデジタルカメラ・デジタル一眼レフカメラ用途を皮切りに、スマートフォン・監視カメラ・ファクトリーオートメーション等に爆発的に拡大し、今後も車載・医療・ウェアラブルなど拡大を続けていくと考えられています。ソニーはCCD時代からの長い歴史に基づき、常に最先端の技術開発を行ってきました。 このセミナーでは裏面照射構造・積層構造など、ソニーのイメージセンサを差異化する高画質化・高機能化技術についてご説明します。 講演: ソニー株式会社 デバイスソリューション事業本部 イメージセンサ事業部 本橋 裕一 氏 |
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12:15 ~ 13:00 |
昼休憩 |
13:00 ~ 13:40 |
基調講演 2 |
高速画像処理とその応用展開 従来の画像処理がビデオレートを用いていたのに対して、高フレームレートの画像に対する画像処理は、様々な応用展開が期待されている。本講演では、高速画像処理の基本を概説するとともに、応用システムの設計コンセプトを紹介し、その応用として、遅延のないジェスチャーUI等の各種ヒューマンインターフェイス、ダイナミックプロジェクションマッピング等の映像・メディア、高速書籍電子化、顕微鏡画像の制御を中心とするバイオ・医療、高速ビジュアルフィードバックを用いたFAや高速検査、高速ロボット、運転者支援等の自動車・交通システム、セキュリティ等の分野における高速画像処理技術をビデオを用いて紹介する。 講演: 東京大学大学院 情報理工学系研究科 システム情報学専攻教授 教授 石川 正俊 氏 |
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13:40 ~ 14:20 |
セッション 2 |
モバイルイメージング 1990年代から始まったモバイルイメージングは、21世紀に入ると急激に進化し、スマフォのカメラ画質もコンデジと同等にまでなりました。モルフォの画像処理技術は、常に革新的なモバイルイメージングとともに進歩してきました。近年は、画像補正だけではなく、デジタル処理でカメラを制御するコンピュテーショナルフォトグラフィー、画像認識技術にも注力してきました。本講演では、我々の根幹である画像処理技術と、GoogleやFacebookを始め、世界中の企業や研究機関が注目しているディープラーニングと呼ばれる認識技術のモバイル上での実用例を紹介します。 講演: 株式会社モルフォ シニアリサーチャー 大熊 顕至 氏 |
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14:20 ~ 15:00 |
セッション 3 |
CogniVue Image Cognition Processing: Leading Performance per Power with Case Study and Future Directions New applications using embedded vision processing are demanding performance per power per area requirements that are >100x available in conventional processing architectures. CogniVue's APEX Image Cognition Processor (ICP) is able to support the processing and power requirements for next generation embedded vision and image processing functions, with a roadmap to even more increases in performance per power. This paper presents the ability of the APEX ICP core to support a variety of computer vision processing with a particular focus on a case study implementation. In addition, we present the APEX ICP roadmap showing further dramatic improvements in performance per power for embedded vision and image processing. 講演: CogniVue VP Business Development Tom Wilson 氏 |
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15:00 ~ 15:30 |
休憩/デモ |
15:30 ~ 16:10 |
セッション 4 |
DeepLearningを用いた画像処理の可能性 監視カメラ画像の解析や一般物体認識等、画像認識技術のニーズは高まる一方です。既存の画像特徴量を対象にした画像認識の限界を超えるべく、最新の人工知能処理技術の一つであるDeep Learning(以降DL)を使った画像処理の可能性および、DL技術そのものに関してお話しさせて頂きます。 講演: 株式会社クロスコンパス CTO 佐藤 聡 氏 |
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16:10 ~ 16:50 |
特別講演 2 |
産業用ロボット「MELFA-Fシリーズ」~知能化技術の実用化~ 近年、社会における少子高齢化が進む中、生産現場では変種変量生産に対応可能な新たなモノづくりソリューションが求められています。こうした中、3次元ビジョンセンサを利用したばら積み部品供給や力覚センサによる精密嵌合作業など、従来の産業用ロボットがなしえなかった高度な知能化技術が実用化されてきています。本講演では、3次元画像処理技術を中心に、産業用ロボット「MELFA-Fシリーズ」において実用化された要素技術について解説させていただきます。また、各種適用事例紹介を交えながら、今後の展望についても触れさせていただきます。 講演: 三菱電機株式会社 名古屋製作所 ロボット製造部 知能化開発推進担当課長 奥田 晴久 氏 |
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16:50 ~ 17:00 |
閉会挨拶 |
17:00 ~ |
Beer time(networking) |
※講演内容、登壇者などプログラム内容が変更になる場合がございます。予めご了承ください。
■お問い合わせ先:DMP ComputerVisionセミナー2014 運営担当:梅田 宗敬
E-Mail: hiroyuki.umeda@dmprof.com TEL: 03-6454-0495
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